家の設備や間取りなどを工夫することで掃除が楽になるのをご存知でしょうか。
ここでは、リフォームで掃除が楽な家をつくる際のポイントについてご紹介します。
掃除を楽にする設備や建材を導入する
最近では自動で洗浄してくれるお風呂やトイレが開発、販売されています。すべて任せられるというわけではありませんが、掃除の手間を省いたり掃除の頻度を低くしたりすることが可能です。
高齢になると、足腰が不安定になる方も少なくありません。中腰になってお風呂掃除をするという作業は怪我をしてしまう危険も考えられます。負荷と危険性が高い掃除は、できる限り効率化しましょう。お風呂の場合、洗剤を入れてスイッチを押すだけで洗浄してくれる浴槽や、こすらずにシャワーだけで皮脂汚れが落とせるように特殊なコーティングが施されている浴槽などがあります。同じようにお風呂の床材にも、汚れが落ちやすくなっているものがあり、お風呂掃除の負担は大きく軽減されてきていると言えるでしょう。
お風呂だけでなく廊下やキッチンなどでも、掃除しやすくなるような設備や建材があります。塩素系の漂白剤にも耐えられるフローリングや、油や調理の際に発生するオイルミストを吸着し分解する壁タイル、溝が掃除しやすく工夫されたサッシ、フッ素樹脂フィルムでラミネート加工された壁紙などを活用することで掃除の負担を大きく減らすことが可能です。
収納場所を工夫して掃除しやすくする
「掃除を始めよう」と思っても、すぐに始められる環境でないと面倒臭いと感じてしまうもの。掃除をしようと思ったときにすぐに掃除を始められる環境にすることで、掃除に対する心のハードルを下げられます。
まず、さまざまな種類がある掃除用具を整理整頓できるようにしましょう。ただ大きな収納スペースにまとめてしまうだけでは、必要なときに必要なものを取り出すことができません。掃除用具のための収納棚をつくりいつでも取り出しやすくしておくことが大切です。
しかし、すべての掃除用具を一か所に集めてはいけません。用途が限られているもの、たとえばキッチンのスポンジや洗剤などは、キッチンの棚の一部を掃除用として利用しましょう。サッと取り出せるように工夫すれば、気付いたときにこまめに掃除でき、ちょっとした汚れが“なかなか落ちない頑固な汚れ”になることを予防できますよ。
バリアフリーのリフォームが掃除のしやすさに
設備や建材の変更などのほかに、家のリフォームをすることで大きく掃除しやすくなることがあります。それがバリアフリーです。
バリアフリー化によって段差がなくなることで、ほこりが溜まることも減り、掃除しやすくなります。また、壁面収納を利用することで家具と家具の隙間や家具と壁の隙間などを掃除する必要がなくなります。
また、コンセントの位置も工夫しましょう。
コード式の掃除機は、コンセントにプラグを抜き差しする度に屈むことになります。この屈む作業は、人によって辛い動作となることもあります。このためリフォームの際は灯りのスイッチと同じ場所にコンセントを1口設置するのがおすすめです。
掃除を楽にするには、掃除ロボットを利用するのも一つの方法です。しかし、掃除ロボットは段差に弱く、従来の家で活用するとなると1部屋ごとに持って移動することになるでしょう。バリアフリーのリフォームをすることで、電源を付けて出かけるだけで1フロアの全体が掃除できるようになるかもしれません。
リフォームでは、掃除しやすい設備と建材を選び、掃除の際に邪魔になるものを省くようプランを練ることをおすすめします。