年齢やライフスタイルの変化に合わせて、今の和室を洋室にリフォームしようと考えている方も多いかと思います。
和室から洋室へのリフォームはもちろん行えますが、いくつか注意すべき点もあります。
ここでは洋室リフォーム後に後悔しないためのポイントや注意点を解説していきます。
リフォームの優先順位を決めよう
和室をリフォームする場合、優先順位は床→壁→ふすまの順が望ましいです。
壁とふすまに関しては、現状の和室のデザインによっては前後逆のほうが良いケースもありますが、床に関しては最優先でリフォームするべき部分です。
床を変えるだけで部屋のイメージは大きく変わります。逆に壁やドア・ふすまを洋風にし、床が畳となっていると、だいぶんバランスの悪い印象の部屋になってしまいます。
全部をリフォームするのであれば悩む必要はありませんが、費用的な問題で部分的にリフォームしていく場合は、まずは床から手を付けるのをおすすめします。
床の強度や防音性を考えよう
畳よりフローリングのほうが強度面で劣るため、和室の床をフローリング化する場合は、床の下地となっている根太(ねだ)を補強する必要がでてきます。
また、畳よりフローリングのほうが下の階に音が漏れやすいため、和室をフローリング化する場合は、遮音性の高い素材にするなど防音面での対策も必要になってきます。
マンションなどで、管理規則により遮音等級が定められている場合は特に注意が必要です。
リフォーム業者に頼めば、この辺も考えた上でリフォームしてくれるかとは思いますが、ご自身で床をリフォームする場合や、格安リフォーム業者に頼む場合などはこの辺は注意を払っておきたいところです。
スペースを考えよう
和室のふすまや押入れをドアやクローゼットにリフォームした場合、スペース的な問題が出てきます。
ドアやクローゼットは“引き戸”になっているものが多く、引き戸にすると手前に引けるだけのスペースが必要になります。
このためもともと狭い和室などの場合は、より窮屈な生活を強いられることもある訳です。
部屋のサイズによっては「ふすまや押入れをそのまま残す」もしくは「スライド式のドアやクローゼットを採用する」などの工夫が必要になってきます。
使い勝手について考えよう
和室は洋室より使いやすい面もありますが、反対に使いにくい点ももちろんあります。
ひとつの例が滑りやすさです。フローリングは畳より滑りやすくなります。
このため、お子さんや高齢者のいる家庭では「滑りにくい素材を採用する」「カーペットを敷く」などの工夫も必要になるケースがあります。
また、周囲の部屋が和室なのに一部分だけフローリングにすると、“段差”が生まれ、転倒などの原因につながることがあります。
段差プレートなどを用いて、段差を解消していくことも大切なことだと言えるでしょう。
和室から洋室へのリフォームは、「とにかく畳を張り替えればいいや」、「壁を変えればいいや」と単純な考えで進めていくと、後々問題になってくることもあります。
リフォームを成功させるためにも、和室、洋室双方の性質をよく理解して進める事がポイントとなります。