リフォームをする際によく耳にする「セメント」や「モルタル」、「コンクリート」。似たような印象を持ってしまいがちですが、それぞれに特徴があります。しかし、何が違うのか分からない人も少なくありません。今回は、「セメント」や「モルタル」、「コンクリート」の違いや特徴について解説していきます。
セメントの特徴
セメントとは、石灰石や粘土などを焼いて粉砕した灰白色の粉のことです。
セメントの役割は、モルタルやコンクリートを作るときのつなぎ。
たとえば、セメントと砂を混ぜるとモルタルになり、さらに砂利を配合するとコンクリートになります。
そのため、セメント自体に強度はなく、砂利や骨材などと組み合わせて使用することが一般的です。
モルタルの特徴
モルタルは、砂とセメントを配合して作られます。つまり、モルタルはセメントを材料にして作られる材質ということです。
柔らかく成形しやすいモルタルは、仕上げや調整の際に使われることがほとんど。 たとえば、ブロックを積む際の接着剤としてやコンクリートの表面を滑らかに仕上げるときに使用するのが一般的です。
駐車場や外溝周辺の床面にモルタルを使用することで、水はけがよくなり見た目もキレイになります。
さらに、仕上げ専用タイプや軽量タイプのモルタルなどがあり、用途に合わせて選ぶとよいでしょう。
コンクリートの特徴
モルタルに砂利を混ぜたものもコンクリートと呼びます。つまりコンクリートには、セメントやモルタルも混ざっていることになります。
コンクリートの大きな特徴は、押す力に強く引っ張る力には弱い点です。 たとえば、100㎏の重さに耐えられるコンクリートでも10㎏の重りを下げると簡単にひび割れをおこし壊れてしまうでしょう。
このように、押す力と引っ張る力の耐久力では、約10倍以上の差があるのです。
引っ張る力にも強くなるように内部に鉄筋を組み込んだタイプを鉄筋コンクリートと呼びます。 鉄筋コンクリートは、押す力にも引っ張る力にも強いため耐久性に優れており、建物の建築によく使用されている材料です。
「セメント」や「モルタル」、「コンクリート」は、似ているようで実は大きな違いがあります。それぞれに特徴や用途が異なるため、きちんと使い分けのできるリフォーム業者を選ぶことが重要です。
セメント、モルタル、コンクリートのどれを使ってリフォームしようか悩んでいる方は、ここで紹介したことを参考にしてみてください。